「一生モノの買い物」といっても過言ではない、マイホームの新築。どこのハウスメーカーにお願いしようか?と考えると、選択基準がいくつも挙がってきますよね。値段、構造、工法、デザイン…ハウスメーカーの数だけ、特色も存在します。
でも最終的にもっとも重要視すべきなのは「信頼できるハウスメーカーなのか」という点ではないでしょうか?当たり前のことですが、これが1番大事ですよね。
では信頼できるハウスメーカーとは具体的にどんなところなのか。そしてそれを見極めるコツとは?今回はその点にポイントを置いて見ていきましょう。
良いハウスメーカーに出会うためにまずやっておくべきこと
住宅に求めるもの・希望をすべて挙げる
一生モノの大きな買い物になる、マイホーム建築。まず「なぜ住宅を購入するのか」というもっとも基本的なところからきちんと洗い出しておくことが大切です。
そのうえでさらに「どのような設備がほしいか」「どんな間取りがいいか」「構造・工法は」「デザインは」などなど、細かい点でこだわりたい箇所、譲れない箇所、逆に妥協してもいい箇所をどんどん挙げていきましょう。
このとき、一緒に住む家族全員の意見や希望もしっかり聞いておくことも忘れずに。家族の希望が食い違う状態のままハウスメーカーと話し合いを進めようとしても、うまくいきません。まずは依頼者側の意見をきちんとそろえておくところからです。
求めるものとライフプランから予算を明確にする
どのような住宅にしたいかという点が具体的にまとまり始めたら、今度は予算を考えていきます。年齢や収入など、さまざまな要素が絡み合う部分なので、ファイナルシャルプランナーなどに相談してみてもいいですね。
予算を考えるということは、つまり「住宅ローンの無理のない返済計画を立てる」ということが中心になりますが、建築後の修繕費用なども頭に入れておかなければいけません。くれぐれも建てるだけで精一杯の資金計画は避けましょう。
ハウスメーカーの特色を調べる
自分にとっての「良いハウスメーカー」とはどんなメーカーなのか。それは、自分が住宅に求めるものや希望を叶えてくれるメーカーをいいます。
ハウスメーカーは、各社さまざまな特色を持ち合わせています。まずはハウスメーカーごとの得意分野やコンセプトをいろいろと調べてみて、その後自分の、たとえば「デザイン重視」「最新設備重視」などといった要望とマッチするハウスメーカーを検討してみましょう。
ここまででだいぶ「どこのハウスメーカーにするか」は絞れてくるはずです。この後はいよいよ「信頼できるハウスメーカーの見極め」です。
信頼できるハウスメーカーを見極めるコツ
要望を叶えてくれそうなハウスメーカーを見つけた、費用面でも折り合いがつきそう。
しかし、大事なところはそこだけではありません。最後はやはり、そのメーカーが「信頼できるところなのか」それを見極めることが重要です。
営業担当の対応
営業担当者は、その企業の「顔」です。企業を代表して顧客と接するのですから、この人が信頼できなければハウスメーカー自体を信頼することもほぼ不可能でしょう。
人柄ももちろんですが、やはり「優秀」であることも大事。経験と知識の両方を併せ持っている担当者がきちんといるかどうかが、良いハウスメーカーを見極める第一段階であり、かつもっとも大事なポイントでもあります。
契約から家が完成するまでの流れ・工程をすべて把握できているぐらいの経験と、家づくりの豊富な知識。まずはこれが最低条件です。
会社の方針が「売上重視」であれば、営業担当がどんなにそれを隠そうとしても、表に出るものです。逆に「顧客重視」の会社の営業担当は、やはり信頼できる面が多くあります。
たとえば、メリットばかりではなくデメリットもきちんと話してくれるような人。悪いところを隠して良いところばかりをアピールするような担当者には要注意ということですね。
ローコストを売りにするハウスメーカーでは、営業担当の対応に不満が持たれやすいという傾向があるようです。人件費をカットしてローコストを実現して、本末転倒になっている一例といえるでしょう。
もちろん、低価格であることにはほかにも理由がある場合もあるため(次項「価格設定の妥当性」参照)、ローコストハウスメーカーのすべてで営業担当者の対応に問題があるというわけではありません。
「知名度」と「実績」は、必ずしもイコールではないという点には、注意が必要です。大々的に広告宣伝を流していて、みんなが名前や存在をよく知っている、というメーカーがすべて大きな実績を持っているというわけではないですよね。
実績を確認する
しかし、きちんとした仕事をして「実績」を積んだ企業は人づてにそれが広まり、それが「知名度の高さ」となっていくこともありえます。
ですから、ハウスメーカー選びでは「知名度」ではなく「実績」をきちんと見るようにしたいですね。実際の施工例や、施主の言葉など、生の例や体験談を集めましょう。
価格設定の妥当性に目を向ける
低価格を売りにしているハウスメーカーには、その価格でも経営が成り立っている理由というものが必ずあります。そこをはっきりさせることによって、その企業の方針も見えてくることがあるのです。
たとえば、低価格である理由は「単純に採用している資材が安価で、品質が低いものである」という場合と、「仕入れを大量にすることで、安価に調達できる」という場合の両方が考えられます。
価格に余計なマージンが入っていないとか、実際の工事は他社まかせだとか、そういった点を知ることでその企業を理解できることもあるでしょう。
アフターサービスに力を入れているか確認する
家は「建てて終わり」ではありません。その後もハウスメーカーとのつきあいは続いていきます。アフターケアが手厚いか、保証制度は充実しているか、という点についても最初に確認しておくべきポイントです。
定期検査やコールセンターなどの顧客相談窓口の有無なども、しっかり確認しておきましょう。
こちらもローコストハウスメーカーの場合、不満を訴えられる傾向が高いようですが、では大手だからといって充実した保証が受けられるかというと、そうとも限らないので、注意が必要です。
住宅展示場で実際の施工例を見てみる
大手のハウスメーカーであれば、全国でモデルハウスの展示を行っているところがほとんどです。カタログやインターネットでは、大体の企業が素晴らしい理念や信念をうたっていますが、展示場で実際の施工例や担当者の対応を見れば、ごまかしは打ち消せるものです。
建物自体に関しても、構造体の内部まで見られるような展示を用意しているハウスメーカーも存在します。良い機会なので、気になることや普段目に見えない点についてもどんどん質問してみてはいかがでしょうか。
まとめ
信頼できるハウスメーカーを見極めるためのポイントをいくつか挙げましたが、中でもやはり「信頼できる営業担当との出会い」が重要です。企業を見るにはまず「人」から。家を売る・買うの間柄であっても、最終的には人対人であるということをしっかりおさえておくと良いでしょう。
信頼できる営業担当者と、二人三脚で理想の家づくり。それが叶うと最高ですね。